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さつまいもの苗の植え方

カテゴリー:さつまいもの育て方 投稿日時:07月02日 

前回、スーパーで買ってきたさつまいもを種芋とし、さつまいもが発芽するまでの様子をご紹介しました。
今回はさつまいもの苗を作り、つる苗を植えるまでの様子をご紹介したいと思います。
前回のスーパーで買ったさつまいもで苗作りと芽だし方法をご覧いただいていない方は、最初の記事からご覧になってみてください。

さつまいもの苗の作り方

さつまいも栽培のスケジュールは、3月中旬ごろに前回ご紹介した種芋から芽だし作業を行い、4月に発泡スチロールに植えて5月中旬につる苗を採取という流れになります。
収穫は涼しくなってきた10月頃となります。
たださつまいもは寒さにあたると傷みやすくなるので、冬になる前(11月頃)には収穫を終えられるよう、スケジュールを組みましょう。

まずは発泡スチロールに植えたさつまいもが、芽を出し成長するまでの様子をご覧いただきます。
こちらが発芽直後のさつまいも。
発芽したさつまいも
葉は、2つ折りに閉じた状態で発生します。

発芽から約10日が経過。
発芽から10日後のさつまいも
1つのつるに、小さい葉も含めて5枚~6枚ほどの葉がつきました。

さらに5日後。
成長するさつまいも
葉の数は多くなってきましたが、つるの長さが足りないので、もう少し育てていきます。

そして、発芽から約1ヶ月後の5月中旬。
さつまいもの苗が完成
1つのつるに対して10枚ほど葉がつきましたので、これで十分です。
さらに丈も20cm~30cmとなり、だいぶ伸びました。

ここから、さつまいもを定植するためのつる苗を取っていきましょう。
やり方は簡単。
土の根元あたりにはさみを入れるだけです。
さつまいものつる苗
このようなつる苗が取れたら、半日~1日程度水に浸けて切り口から水を吸わせておきます。
必ず日の当らない日陰に置いておくようにしてください。

これで苗の採取は完了です。

さつまいもの苗の植え方

さつまいもの苗は、土や水に触れるとわき芽の下あたりから根が出てきます
日陰に置いておいても不定根と呼ばれる根の成長点が発生するのですが、基本的には根が出ていない苗を選び、土の中で発根させる方が良いと思います。

このように、さつまいもは水に浸けておくだけでも根が伸びてしまいます。
根が伸びるさつまいも
1日以上水に浸けるのは避けましょう。

また植える前に、苗の下の方についている余分な葉は、数枚落としても大丈夫です。
それではさつまいもの苗の植え方をご紹介していきます。

まず肥料や元肥を入れていない土を用意し、十分耕します。
肥料を入れずに土を耕す
前年度に肥料を与えて野菜を作ったという場所でも、新たに肥料を入れていなければ大丈夫です。

ちなみに、肥料分が多い土を使うと、葉やツルだけが多くなる『ツルボケ』を起こします。
ツルボケは、一見葉や茎が元気に育つので順調な生育に見えてしまうのですが、こちらの写真のように、肝心の芋が肥大しなくなります。
ツルボケしたさつまいも
これで9月下旬の状態。
土の肥料分、主に窒素分が多かったようです。
私のような失敗をしない為にも、さつまいもは不毛とも言えるような痩せた土と、乾燥を好むことを覚えておきましょう。

pH(ペーハー)は、やや酸性よりとなる「5」が目安。
ただ酸性雨で酸性に傾くことも計算すると、5.5くらいがちょうどよいかもしれません。

土を酸性にするにはピートモスを使用します。

それではさつまいもの苗の植え方です。
定植させる場所に溝を掘り、さつまいもの苗が斜めになるように立て掛け、土を被せていきます。
さつまいもの苗を植える
さつまいもの植え方は何パターンかあるのですが、一番オーソドックスなのがこの植え方です。

土を被せる際に、苗上部の葉が3、4枚、地上に出るように深さを調整してください。
さつまいもの苗の植え方
苗には定植前に十分な水を吸わせていますが、まだ苗から根が出ていないため、水を吸収する力が弱い状態です。
定植後しばらくは、毎日たっぷりと水やりを行ってください。

ちなみに収穫するサツマイモは、深い位置にできると太く、浅い位置にできると細長くなる傾向があります。
これだけを聞くと深い位置にサツマイモを植えた方が良いと思ってしまうかもしれませんが、浅い位置にできるサツマイモの方が乾燥した土で成長するため、糖を蓄えやすく甘いさつまいもに仕上がります。
量を重視するか、甘さを重視するか、好みが分かれるところかもしれませんが、基本的にはあまり深く植えすぎないほうが良いと思います。

さつまいも定植後の成長

定植後、根が十分に伸びるまでは、さつまいもの成長は遅くなります。
ぐったりするさつまいも
写真のように、一時的にぐったりとしてしまうこともあるかもしれません。
しかし1週間ほどして根が張ってくれば、成長するスピードも増してきますので、不安になって肥料などを使うことは避けましょう。

実験のため、定植から5日したさつまいもを抜いてみました。
発根したさつまいも
土に埋まっていた部分の各わき芽から、1cmほど根が発生しています!
地上では成長が分かりにくくても、土中ではしっかりと根を伸ばし成長している事がわかりました。
(皆さんは、途中で苗を掘り返さないようにしてください)
安心して栽培を続けましょう。

そしてこちらは、定植から10日経過したさつまいもの様子。
定植から10日後のさつまいも
根が張ってきたこともあって、葉のハリが良くなってきました。

さらに5日後。
葉が黄色くなるさつまいも
順調に大きくはなっていますが、新しく発生した葉がやや黄色く見えます。
なんとなく変な感じがして葉を確認したところ、アブラムシが付いていたのでマスキングテープを使って補殺しました。
マスキングテープでアブラムシを補殺
あと、自然由来のベニカマイルドスプレーも使って追い打ちをかけておきます。

定植から20日が経過。
定植から20日後のさつまいも
アブラムシ駆除の効果もあって、順調に大きくなっていきます。

定植から1ヶ月後。
さつまいもを定植して1ヶ月後
アブラムシの再発もなく、順調に大きくなっています。
特に長くなっていくツルを見ると、成長のスピードが速くなっていることを感じさせます。

このまま順調に大きくなりツルが伸びていくと、さつまいもの葉はかなり込み合ってきます。
次回は、そんな伸びたさつまいものツル返しとツルの管理方法についてについてご紹介したいと思います。

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