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トマトの一番果の扱いについて

カテゴリー:大玉トマトの育て方 投稿日時:05月16日 

大玉トマトは前回(大玉トマトの植え方(定植)と一番花の開花)から順調に成長を続け、最初に実った果実「一番果」が大きくなってきました。
この頃には、トマトを支える支柱も仮支柱から本支柱へと差し替えています。
さてこのトマトの一番果ですが、今後の成長に影響する重要な役割があると考えられていて、色々な考え方があります。
そこで今回は、様々な一番果の扱いについて考えてみたいと思います。

大玉トマトが成長し本支柱へ

トマトの一番果の扱い方

大玉トマトの一番果の扱いについては、よく言われている方法が4つあります。
ネットでもよく見かける情報ですが、

  • 花のうちに摘んでしまう
  • 実をつけるが早いうちに収穫してしまう
  • 第一花房ごと切り落としてしまう
  • 何もしない

などなど。
トマトの一番果の扱いには様々な考え方があります。

正直、はじめてトマトを育てる方がこれだけ多くの情報・選択肢を提示されると、どうしていいのか迷ってしまいますよね。
では、なぜこんなに一番果の扱い方が分かれてしまうのでしょうか?

それは、これらの考え方にはそれぞれの事情育成理論があって、『それぞれ望む結果が違う』からなのです。

まず最初の花のうちに摘んでしまうという方法ですが、これは子孫繁栄の本能を刺激するために行う作業です。
トマトからすると「最初の花に実を付けられなかったから、もっと花を咲かせないと!」という感じでしょうか。
果実の元となる「花を多く咲かせる手法」となります。

一方、実をつけて早いうちに収穫してしまうというのは、一度着果させることにより実付きに関係するホルモンが刺激されるのですが、すぐに実を取ってしまうことで、さらなる子孫繁栄の本能を刺激し、その後の実付きを良くしたいという考え方です。
「実が成る癖をつける」ということを狙っています。


どちらも一理あって、どちらが間違えということもなく悩ましいところです。
私個人としては、このどちらの考え方も正しく良いと思っています。
なので私の場合は、トマトを栽培する際、この両者の中間の方法をとるようにしています。

どういうことなのかと言いますと、第一花房の一番果が実になり始め、2番目も着果したのを確認してから(花が咲き終わるくらいで)一番果を収穫してしまうという方法です。
こうすると前者の考えも後者の考えも取り入れていることになるような気がしています。
事実、この方法で行うトマト栽培は、毎年良い結果がでています。

この方法を実際の写真で見てみましょう。
トマトの二番果以降が実る
上記の写真は第一花房の一番果と二番果で、どちらも花の根元にトマトの膨らみが確認できます。
私の理屈では二番目となる二番果が膨らみ始めることが大切で、このように小さいトマトができているのを確認できればOKです。

二番果を確認したら、一番果を収穫しましょう。
大玉トマトの一番果を収穫する
これが私流の一番果の取り扱いです。

第一花房を切り落とすトマト栽培とは

そしてもう一つの考えである、第一花房ごと切り落としてしまうという方法ですが、これはトマトの成長や勢いに関係しています。
どの植物においても実をつけるということにはエネルギーが必要で、茎や葉を大きくする成長力は実をつけることによって減少してしまいます。
トマトが大きく成長しようとしているときに「実をつけさせない」「花をとってしまう」ということをすると、一時的に株が大きくなるためだけにエネルギーを集中させることができるので、第二花房以降、第五、第六花房まで株がしっかり育つ可能性が高くなります。
つまり長期間にわたりトマトの収穫が可能となるので、トマトの収穫量を多くさせたいときに行う方法となります。

しかしこの方法はトマトの栽培に慣れていて、かつ収穫時期がしっかりと計算され、管理された育成環境において生産性を重視する際に取られる方法となります。
つまりセミプロ以上の考え方と言えるでしょうか。
収穫時期が通常より遅く長くなる訳ですから、世話をする期間が長くなったり、天候次第で枯らしてしまうリスクが増えますから経験値が必要です。

一方、家庭菜園の場合は第四花房から第五花房まで実をつけられれば大成功と言われています。
また収穫も一度にではなく、少しずつ長く楽しみたいものです。
よって家庭菜園において第一花房ごと切ってしまうやり方は、あまり向いてないのかなと考えています。

家庭菜園でトマトの収穫量を増やしたいときは、こちらの収穫量を増やす大玉トマトの植え方を参考にしてみてください。


家庭菜園ですから、どのように判断してもどれが正解・間違いということはありません。
誰に強制されるわけでなく行うのが家庭菜園。
どのような結果を求め、どれぐらい手をかけるかも人それぞれ違うものです。
ただ「こんな考え方もある」と、知識を持った上で栽培していく方がより家庭菜園も楽しめるのではないでしょうか?
そして最終的には、自分自身に合ったトマトの栽培方法を見つけ出すのが1番だと思います。

次回は大玉トマトの葉が下から枯れる場合をご紹介します。

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