家庭菜園でネットメロンを育てていて、中々ネットが入らないと心配になっている方もいらっしゃるのではないでしょうか?
私も初めてのネットメロンを栽培してみてネットがいつから入るのか興味がありました。
今回は、ネット系メロンであるアールスメロン(マスクメロン)の実の成長をご紹介すると共に、メロンにネットが入るタイミングもご紹介していきます。
まずはメロンの人工授粉の方法から確認しておきましょう。
プリンスメロンの育て方、こちらのプリンスメロンの人工授粉の方法の記事でも詳しくご紹介していますが、メロンの雌花は根元が大きく膨らんでいる花となります。
この雌花に、咲いたばかりの新鮮な雄花の花粉を擦りつけ人工授粉をさせます。
雄花がたくさん咲いていれば、2個3個と受粉作業を繰り返しても良いと思います。
そして上手く受粉ができると、数日後にはこのようにメロンの赤ちゃんが誕生します。
この時点ではまだネットは入っていませんね。
その翌日、順調に大きくなっていることがわかります。
それではここからメロンにネットが入る様子をご紹介していきます。
ちなみにメロンは受粉が行われ実がつくと、養分が実の肥大に使われるため株全体の成長が止まり始めます。
新たな花はつきませんし、葉の発生も少なくなります。
受粉を行うのは葉が揃ってから、また葉の充実した孫づるに着果させるようにしましょう。
メロンにはネットが入るアールスメロン(マスクメロン)や夕張メロンのような品種と、ネットが入らないプリンスメロンなどの品種があります。
まずは植えた品種がネットが入る品種なのかどうか確認してみましょう。
ただ育てていればいつかはわかるので、そのままでも構わないと言えば構わないかもしれません。
それではアールスメロンにネットが入るまでの成長の様子です。
上記で紹介した写真から5日後、だいぶメロンらしくなってきました。
大きさは的には大きくなっているのですが、まだネットは入っていません。
人工受粉からは約10日が経過しています。
それから3日後、大雨が降りました。
道路が冠水するほどの大雨です。
その影響もあってか、メロンの実に亀裂が入ってしまいました。
これは急激な水分の増加で皮が柔らかくなること、また雨で実の肥大が促進されることでこのような亀裂が入ってしまいます。
露地栽培なので、雨は調整ができませんから仕方の無いことです。
この写真を見て「せっかく実ったメロンは大丈夫なの!?」と考えてしまう方もいたかもしれません。
実はこれこそがメロンのネットになる元なのです!
メロンのネットというのは、皮に傷が付いてそれが修復された証。
つまり傷跡(もしくはかさぶた)のようなものと言えます。
ですから、メロンの実に亀裂が入るのは実は問題ないのです。
ただ上記の写真は、一気に傷が入りすぎだとは思います(汗)。
またメロンは、急激に深い傷や亀裂が入ると、割れた場所から蜜のような汁が出てくることがあります。
これはこれで問題はありません。
ただし皮が濡れていると傷が修復されにくくなるので、こういった場合はしっかりと拭きあげるようにしましょう。
亀裂が入ってから4日後。
どうでしょうか?
裂け目がなくなって、綺麗に修復されているのがわかりますか?
私はプロではありませんので売り物のメロンのような綺麗なネットは入れられませんが、よく目にするネットメロンのようになってきています。
これで傷=ネットという仕組みがご理解いただけたと思います。
そして1週間後の様子です。
最初の写真で大きく割れていた傷も修復され、ネットメロンの見た目に近づいています。
こうなればアールスメロンも収穫が近づいてきている証拠。
実を腐らせないように注意しながら、収穫の時を待ちましょう。
ご紹介したように、メロンにネットが入るには一定の水分による皮の軟化と、実の肥大による亀裂や傷が必要ということがわかりました。
つまり適度な雨が降れば、おそらくその翌日などには自然と傷が入る可能性が高いと言えます。
あまり強すぎる雨では、私が育てたように亀裂が大きくなりすぎてしまうこともあると思いますが・・・。
まったく雨が降らなかったり、結実から20日ほど経っても傷が入らないようであれば、水やりで調整してみると良いかもしれません。
メロンにネットが入らないという方、ぜひ参考にしてみてください。