白菜の種を植え、やっと芽が出てきたのに葉を食べられてうまく育たなかったり、せっかく大きく育てた白菜の葉を食害されてしまったという経験をお持ちの方も多いのではないでしょうか?
今回は、白菜の葉を食害する害虫についてご紹介していきたいと思います。
食害する虫がどんな虫なのかを知っておけば、駆除方法や防除方法などの対策を行うことも可能となります。
白菜の種を植えるのは温暖地では9月という、まだ温かさが残る時期。
この時期は、まだ気温が高いため害虫が発生しやすく、発芽したばかりの新芽を食べられやすい時期となります。
特に蝶や蛾に産卵されると、一気に葉がなくなるというケースも。
普段から葉の裏をチェックしておけば、孵化する前の卵を駆除することが可能です。
このようにマスキングテープを使うと、簡単に卵を駆除することができます。
下記の写真のように、すでに葉の食害が始まっている場合には、青虫や芋虫が孵化してしまっている可能性が大です。
穴の開いた虫食い状態の白菜の葉。
こういった場合には、虫食いの跡がある葉の裏を探してみたり、糞を探し出すことで、食害する犯人を見つけることができます。
葉の根元に溜まった糞。
この近くを探してみると…
いました、蛾の幼虫でしょうか。
うまく擬態していて、分かりにくいですね。
このように、早期発見できれば白菜の成長に影響は及びません。
しかし、青虫が大きく太るほどに食害されてしまうと、収穫は難しくなってくるかもしれません。
あまりに被害が大きく、広範囲の場合には農薬の使用も検討しましょう。
白菜に適用のある農薬は、こちらのオルトランです。
青虫・芋虫類は、オルトランを使えば効果テキメンです。
また、葉が虫食い状態ではなく、地面(土)に近い葉が無くなっている時はダンゴムシ(ゾウリムシ)やバッタなどによる食害の可能性も考えられます。
青虫と同じように補殺するか、オルトランを使用して駆除するようにしましょう。
白菜を育てる9月10月は、雨が多い時期なのでナメクジも多く発生します。
ナメクジは花や葉など様々な植物を食害しますが、白菜の葉も食害をします。
このように葉の先端から食害されたり、付近にキラキラとした足跡や這いずった跡が残っていればナメクジで間違いなし。
ナメクジは防虫ネットをかけていても下から這って侵入してくるので、ネットだけでは侵入を防ぎきることはできません。
このようなペットボトルを切った物も、一時的な防除策となります。
しかし風には弱いです…。
ただナメクジは薬を使って誘引すると比較的駆除が簡単で、薬も上手く活用すれば野菜を汚さずに駆除が可能となります。
私が使用したのはこちらのナメクジカダンという商品です。
お庭で野菜の栽培エリアを区切っているのであれば、エリアの外に撒くだけで誘引して駆除できます。
こんな風にレンガや石の上に置いておくだけでも、土や野菜を汚さずにナメクジの駆除が可能な優れもの。
ただ雨が降ったときは薬の成分が溶け出してしまうので、なるべく晴れが続くような日に撒くと良いでしょう。
2~3日で食害は収まっていきますから、被害が収まったら薬を撤収すると良いと思います。
いかがでしたでしょうか?白菜を食害する害虫と、その駆除方法。
これらを知っておけば、白菜栽培のあらゆる状況に対処することができるようになると思いますので、ぜひ参考にしてみて下さい!
次回は白菜の収穫までの様子と白菜の保存方法をご紹介します。