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家庭菜園の害虫駆除に粘着テープは効果がある?

カテゴリー:実験シリーズ,家庭菜園の道具 投稿日時:09月24日 

今回は、野菜を食害する害虫対策において粘着テープ(粘着トラップ)が有効なのか?を検証していきたいと思います。
こちらのブログでは様々な野菜の栽培方法をご紹介する中で、ほぼすべての野菜において防虫ネットを使用した害虫対策をオススメしていますが、この防虫ネットに加えて、さらなる害虫対策ができないかと考え辿り着いたのが、昔ながらの害虫トラップである「粘着テープ」。
今でもこのようなトラップに効果はあるのか?実験して確かめてみたいと思います。

害虫対策となる粘着テープとは

家庭菜園における粘着テープ(粘着紙)は、古くから害虫対策として使われておりお馴染みの方も多いかと思います。
虫が好む黄色い下地にベタベタする粘着剤が付いていて、くっつけて捕獲するという○○ホイホイのような方法です。

野菜栽培における使用方法としては、吊るしたり引っ掛けたりして設置し、飛来してくるコナジラミ・ハモグリバエ(エカキムシ)・ネギコガ・テントウムシダマシ・ウリハムシ・などを捕獲します。
農薬などと比べると即効性や確実性は劣りますが、とにかく安全な手法であることには間違いなく、もし効果が実証できれば家庭菜園に向いているのではないかと考えています。

粘着テープの効果実験

今回実験したのは、夏が終わりに差し掛かり最高気温が30度を下回った9月。
20度~25度という気温は、虫たちの活動が活発になる頃で、白菜やキャベツ・ブロッコリーなどの食害が増える時期となります。

今回実験のために使用したのは「ラスボスRタイプ」という商品。
粘着トラップ「ラスボスRタイプ」
紙製なのに色落ちがしにくく、捕獲力が従来比160%というのがキャッチコピー。
使い方としては、ネットに引っ掛けたり、支柱に掛けたりして使用します。

商品自体に切り込みがあるため、トンネル支柱に巻き付けることもできるようになっていますし
巻き付けて使う方法
下の写真のように、付属の針金を使ってネットや支柱に通す使い方もできます。
針金で固定する方法
プロの農家の方では、ハウスの出入り口などに吊るして使用するようです。

今回の実験では、地上から1mあたりで支柱に結びつけたもの1枚、地中付近のトンネル支柱に固定した1枚、高さを変えた2枚を使って検証を行ってみます。
高さを変えて粘着トラップを設置
それでは日ごとの効果をご紹介します。

まずは設置から1時間後。
設置から1時間後の低い位置の粘着テープ
「まだ何も変化はないだろうなぁ~」と期待しないで見てみたところ、既に小さな虫は粘着テープにくっついていました。
設置から1時間後の高い位置の粘着テープ
少し今後に期待が持てます。

続いてトラップを仕掛けて24時間後。
高い位置のトラップには、てんとう虫の仲間のような虫と数匹の小型の虫が捕獲されていました。
24時間後の高い位置の粘着テープ
低い位置のトラップには、白くて見えにくいですが、細かいコナジラミのような虫が沢山ついています。
24時間後の低い位置の粘着テープ
かなりの数の虫が引っかかっているように見えますが、食害を防除するほどの効果は見えていません。

そして粘着テープ設置から3日後。
3日後の高い位置の粘着テープ
細かい点々が増えているのが分かるでしょうか。
捕獲した虫の数は確実に増えています。

さらに低い位置のトラップには「蚊」が捕らえられていて、思わぬ効果が確認できました。
粘着テープで蚊を捕まえる
右奥に見えるのが蚊です。

さらに設置から1週間が経過。
高い位置のトラップの成果がこちら。
粘着テープ設置から1週間後
コナジラミのような白い小さな虫、そして蜘蛛なども捕獲しています。

そして低い位置のトラップには大物が引っかかっていました。
蛾とバッタを捕獲
蛾とバッタです。(緑色の部分はくっついてしまったサツマイモの葉です)
蛾は葉物野菜に卵を産み付ける厄介者、バッタは葉を食害する害虫。
どちらの虫もこの粘着テープだけで捕獲できたということは、未来に食害される葉が減ったということですから「粘着テープで食害を防除する効果が表れた」ということになります。
たった1週間で粘着テープの効果を実証することができました。

蛾とバッタを捕まえたところで検証を終えても問題なかったのですが、粘着力の持続期間を検証するため、さらに放置すること2週間。
粘着トラップに蛾
結果的に高い方のトラップにも蛾が引っかかり、低い方の粘着テープと合わせて表裏で蛾が3匹、バッタ1匹、蚊が2匹、蜘蛛2匹、小バエやコナジラミは多数という結果に。

農薬を使わずほったらかしでこの結果ですから、安全に害虫駆除をしたいとお考えの方や、無農薬栽培で野菜を育てようと考えている方にとっては有益な結果が出たと思います。
当然ながら、粘着テープの数を増やしていけば捕まえる虫も増えていくはずですから、トラップを増やせば増やすほど効果は高くなります。
また実験をしている間、3回ほどしっかりとした雨が降りましたが、1ヶ月の間粘着力が落ちたような様子は見受けられなかったので、このラスボスRタイプに関しては屋外でも1ヶ月以上はおいて置けると思います。

今回の検証結果をご覧いただいたように、粘着テープ(粘着トラップ)は、間違いなく家庭菜園の害虫駆除に有効です。
防虫ネットと合わせて使用していただくと、より安全に野菜を育てられるはずです。
また嫌な虫たちも捕まえてくれますので、小さなお子さんがいる家庭にも最適だと思いました。
ぜひ使用して、効果を実感していただければと思います。

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