こちらでは、家庭菜園におけるトンネルの作り方についてご紹介します。
トンネルはこのブログでも何度もご紹介している防虫ネットを張るために欠かせないツールですが、虫の少ない冬場にも寒冷紗を張って温度や湿度を上げるために使用することもあるため、プロの農家さんだけでなく、家庭菜園においても1年を通して欠かすことができないツールとなります。
特に無農薬で野菜を育てたいと考えている方は、トンネルと防虫ネットは必須となりますので、トンネルの作り方は覚えておくとよいでしょう。
家庭菜園においてトンネル作りによく使用されるのは、皆さんもご存じであろうU字型の支柱です。
ちょっとわかりにくいですが、緑色をしたUの字の支柱です。
ホームセンターで手に入り、簡単にトンネルを作れるため既に使っている方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、プロの農家さんや畑でこのU字型支柱を使用しているのを見たことがありますか?
そう、実はプロの農家さん達はU字支柱は使っていないのです。
なぜかというと、形が決まってしまっている為に、野菜に応じて高さや幅を変えられないことや、1本あたりのコストが高い、収納にもかさばるなど、長く使うには使い勝手が悪い面が色々とあります。
ではプロの農家さんたちは何を使用しているのかと言うと、
畑でこのような青色のトンネル(支柱)を見たことはありませんか?
これは「ダンポール」と呼ばれる商品。
普段はよく見ないトンネルも、畑の近くを通ったときに見てみると、このような商品が使われているはずです。
このダンポールという支柱は、適度な柔らかさがあり自由自在に形を変えることができるため、幅を広くとったり、高さを出したり、野菜によって簡単にトンネルの形状を変えることができます。
また反発性もあるため、使用後は元の棒状に戻りまとめておけば収納時にも場所を取りません。
費用も1本あたり100円もしないため、コスト面でも優れていて、まさにトンネル支柱にうってつけの道具だと言えます。
では、このダンポールを使って実際にトンネルを作ってみましょう。
最初に、栽培する野菜に応じて畝を作ったり、マルチシートを張っておきましょう。
苗から育てる場合は、植え付けまで済ませておいてください。
畝の準備ができたらトンネル作りです。
まずは畝の端の部分に、等間隔でダンポールを土に挿していきます。
後で隙間ができないように、しっかりと直線に並べるのがポイント。
次にダンポールをまげて、畝の反対側へ。
ここで高さ・幅が決まりますので、野菜に応じて形を調整してください。
こちらもしっかりと直線に揃えていきます。
これで防虫ネットを張っても良いのですが、春の強風や秋の台風にも耐える、強化方法もご紹介しておきます。
等間隔に並べたダンポールの間に、斜めに支柱を追加しましょう。
筋交いとでも言うのでしょうか。
設置してある支柱のすぐ横に差し込み、ジグザグになるように配置しましょう。
ここまで出来たら防虫ネットを被せていきます。
洗濯ばさみなどを使って仮固定しておくと張りやすくなります。
使用する防虫ネットのサイズに見当が付いたら、使用する部分だけを切り取っていきます。
最初から防虫ネットを切ってしまうと大体失敗しますから、きちんとサイズを測ってから切るようにしましょう。
次に、トンネルの端と端を結んだりして、防虫ネット全体にテンションをかけていきます。
引っ張りすぎないように注意してください。
防虫ネットのたるみが無くなったところで、両サイドに隙間ができないようにネットの上から土を被せていきます。
この作業はトンネル作りの中でも大事な作業です。
虫が入らないように、しっかりと土を乗せましょう。
鍬を使うと作業効率が良く、鍬で一度土をすくって、低くしてから土を被せるという方法でもOKです。
最後に洗濯ばさみを追加して、防虫ネットをダンポールに固定しておくのですが、さらに強風対策をしたいときは、防虫ネットの上からダンポールを追加してみましょう。
このように上下で挟み込むことで、かなり強固なトンネルになります。
台風の接近が分かっているときや、春一番が吹きそうなときにすると良いと思います。
これで、ダンポールを使ったトンネルの作り方は以上となります。
1度覚えてしまえば、次からは簡単に作業できるようになると思います。
上記でご紹介した白菜も、トンネルを使えばご覧の通り。
虫食いもなく、青虫もいません。
しっかりと防虫効果が発揮されています。
トンネル作りのポイントとしては、とにかく綺麗に作業することです。
隙間があって害虫が入るようでは意味がありませんし、1度トンネルを作ると半年近くはそのままになりますから、最初に綺麗に作っておけば畑の景観も綺麗なまま過ごすことができます。
急がずにゆっくり丁寧にトンネルを作ると良いと思います。