私が家庭菜園を始めたのは、庭付きの新築戸建住宅を購入したことがきっかけでした。
また同じ時期に子供が生まれ安心で安全な食べ物を食べさせたいと思うようになり、自分で野菜を生産する家庭菜園をはじめるに至りました。
しかし野菜作りというのは簡単なことではなく、思ったように収穫ができなかったり、美味しくなかったり、さらには収穫する実さえつかないという想像もしなかった壁にいくつもぶつかり、幾度となく時間と労力を無駄にしました。
今思えば「土に種を撒けば育つ」と、安易に考えていた自分はなんて無知だったのかと…
農家さんの苦労を身にしみて感じるのでした。
もちろん、失敗をするたびに「野菜の作り方」や「家庭菜園 失敗」などのキーワードで検索したりもしました。
しかしそのほとんどが、どこにでも書いてあるような育て方であったり、私のぶつかった問題と違っていたり、農薬の使用をすすめていたり、家庭菜園という小規模栽培の自分とは環境が違いすぎたりして(プロの栽培方法など)参考になる情報は、この情報社会の中においてもほとんど存在しませんでした。
そこで!
私のような住宅の小さな庭で野菜を栽培している方に向けて、わたし自身が身をもって失敗した事例や、各野菜栽培の難しい点など、私の経験を皆さんの参考にしてほしくてブログを始めることにしました。
なるべく難しい用語などを使わずに分かりやすく、そして写真も使ってご紹介していきます。
特に安全志向で、住宅の庭で家庭菜園を行っている方々に読んでいただければと思っています。
そして初回の今回は、新築住宅の庭で家庭菜園を始める第一歩として、土の準備についてご説明したいと思います。
この最初の作業は、何も野菜を植えていない冬の間(もしくは始める最初のタイミング)しかできないことですので、しっかりと行ってください。
ここが成功と失敗のわかれ道となります!
ちなみに、庭土を利用せずに土を総入れ替えしてしまっても良いのですが、その場合、土の購入費用もかかりますし、既存の土を捨てるにも運搬と廃棄処理費用で莫大なお金がかかります。
「お金がかかっても良い!」という方は別ですが、普通に考えると土の総入れ替えは現実的な話しではありません。
よって今回ご紹介するのは「庭土をそのまま利用しながら、家庭菜園用の土に変える方法」となります。
そして畑を作るには、固い庭土を掘るための「シャベル」が必ず必要になります。
シャベルは家庭菜園をするあいだ、ずっと必要となりますから、ご家庭にシャベルが無い場合には、この際しっかりとした物を用意しておきましょう。
上記のような、先が尖っているシャベルを選びましょう。
一般的な新築住宅の庭土は非常に固く、かなりの粘土質であることが多いです。
その他にも例えば大きな石がゴロゴロしていたり、建築中のゴミ(軍手が埋まっていたり…)など様々なものが土の中にあり、この状態で植物を育てるのは至難の業となります。
ですから、まずはシャベルで土を掘り返しながら環境の整備から始めていきます。
家庭菜園を始める場所に検討をつけたら、シャベルを使ってひたすら土を掘り返し、目についた石やごみを手で取り除いていきましょう。
一通り目につく石やゴミを取り除いたら、土ふるいを使って環境を整えます。
土ふるいの目が細かすぎると良い土まで取り除いてしまいますので、小石が取り除ける程度の網目を選びましょう。
なぜ石を取り除かないといけないのかと言うと、(野菜にもよりますが)栽培中の野菜の「根」が、土の中にある石にぶつかるとそれ以上根が伸びなくなってしまったり、根菜類などは石を避けるように根を伸ばすので、野菜が二股・三股になってしまうことがあります。(人参や大根など)
つまり石が多い環境で野菜を栽培すると、成長しなくなったり、形の悪いものになってしまうリスクがあるのです。
このリスクは家庭菜園において失敗要因の1つになりますから、土ふるいを使ってしっかりと石を取り除くようにしましょう。
菜園スペースが広い場合や人手が足りない時は、プラふるいを使うと楽にふるいにかけることができます。
そして十分深くまで土を掘り返したら、冬であればそのまま土を寒さにさらしておきましょう。
こうすることによって土が凍結と乾燥を繰り返し、自然と土が柔らかくなっていきます。
また土壌消毒という、病害虫を殺菌する効果も期待できます。
(レンガを使った家庭菜園の仕切りの作り方は、こちらの家庭菜園の仕切りにレンガを使う!レンガの積み方を紹介でご紹介していますので参考にしてみてください。)
種や苗を植えて、すぐに収穫と行かないのが野菜作り。
この準備作業は、冒頭でも申し上げたように栽培を始めてしまってからではできない作業ですので、手間を惜しまずしっかりと時間をかけて土を整備していきましょう。
いよいよ次回からは、庭で家庭菜園を行うために一番大切な土づくりに着手します。
庭土を使った家庭菜園の土作りと土壌改良の記事はこちら。