ダコニール1000は家庭でも使える農薬の一つで、色々な野菜のかかりやすい病気に効果があります。
特に家庭菜園でも育てることの多い、トマトやナス、白菜や大根などにも使用できることから、家庭に1本は常備しておきたい万能殺菌剤と言えるでしょう。
今回はそのダコニール1000の使い方を「農薬を使うのが初めて」という方に向けてご紹介していきたいと思います。
まずダコニール1000に限らず、農薬を散布しても良い日からご説明していきましょう。
薬剤は使用後に雨に濡れてしまうと薬液が流れたり、薬剤が薄まって効果が減少するなど、良い事がありません。
また、流れ落ちた薬剤が土を汚れすということもあります。
ですから、少なくとも1日雨の心配がない日に使用するようにしましょう。
また、散布した薬剤が風で自分自身や通行人にかかってしまうこともありますので、風の弱い日に使用するようにしてください。
散布する時の格好ですが、最低限使い捨ての手袋とマスクはするようにしましょう。
高い位置にある葉や樹木、立体栽培している野菜に使用する場合は、農薬が目に入りやすいのでゴーグルの使用もかかせません。
とにかく、皮膚や粘膜に農薬がかからない格好で散布をおこないましょう。
それではダコニール1000の使い方をご紹介します。
まず用意するものは、ダコニール1000本体と、散布する為に必要な霧吹きスプレーです。
(葉に現れる病気や障害の場合は、散布による使用が基本です。)
スプレーは500mlなどの切りが良く、希釈倍率を計算しやすい容量がオススメ。
100均などで購入することができます。
畑や家庭菜園の面積が広い場合は、スプレーボトルでは追いつかないので噴霧器を使用しましょう。
次に薬剤の準備です。
ダコニール1000に付属している計量カップを使って、正確に薬剤を計量しましょう。
今回はメロンのべと病に使用しますので、希釈倍率は1000倍。
500mlの容器なら0.5mlの薬剤を水で薄めると1000倍になります。
ダコニール1000を希釈したボトルがこちら。
少し乳白色の色になります。
希釈したら良く振り、なるべく早めに使用しましょう。
あとは葉に散布するだけです。
葉の表面だけではなく、葉の裏側や茎の部分にもまんべんなく散布するようにすると、しっかりと効果が発揮されます。
ダコニール1000は比較的葉に残りやすい(流れにくい)薬剤ですので、展着剤と呼ばれるものは使用しなくても問題はありません。
ただ、より効果を求める場合や、展着剤がないと不安な場合はこちらのダインも併用してみてください。
また農薬は野菜や病気の種類によって、使用できる回数が決められていますので、野菜の成長を見ながら適切に使用していきましょう。
さらに収穫期に入っている野菜では、収穫何日前まで使用できるのかという制限もありますから、よく説明書を読んで確認するようにしてください。
使用後は、薬液をすべて使い切り、容器を綺麗に洗浄します。
(残った農薬は排水溝などには捨てることができません。)
薬液がボトルやノズルに残ると硬化してしまい、次回以降にボトルが使用できなくなってしまいますので、しっかりと洗い、乾燥させ、次回の農薬使用時まで適切に保管しておきましょう。
最後にダコニール1000を使用しても安全が確認されている野菜についてご紹介します。
種類 | 病気 | 方法 | 倍率 | 期限 | 回数 |
---|---|---|---|---|---|
キャベツ | べと病 | 散布 | 1000倍 | 14日前まで | 2回以内 |
大根 | 炭疽病 | 散布 | 1000倍 | 45日前まで | 3回以内 |
白菜 | 白さび病 | 散布 | 1000倍 | 7日前まで | 2回以内 |
白菜 | べと病 | 散布 | 1000倍 | 7日前まで | 2回以内 |
きゅうり | うどんこ病 | 散布 | 1000倍 | 前日まで | 8回以内 |
きゅうり | べと病 | 散布 | 1000倍 | 前日まで | 8回以内 |
メロン | うどんこ病 | 散布 | 700倍 | 3日前まで | 5回以内 |
メロン | べと病 | 散布 | 1000倍 | 3日前まで | 5回以内 |
トマト | 疫病 | 散布 | 1000倍 | 前日まで | 4回以内 |
トマト | 炭疽病 | 散布 | 1000倍 | 前日まで | 4回以内 |
なす | 黒枯病 | 散布 | 1000倍 | 前日まで | 4回以内 |
こちらに記載しているのは、家庭菜園で良く栽培される野菜をリストアップしたもので、適用野菜の全てではありません。
農薬を使用する場合は、必ず説明書を読み、適用野菜や希釈倍率を確認してから使用しましょう。