家庭菜園の定番のトマト。
今回はプランターを使ったトマトの植え方や育て方をご紹介したいと思います。
プランター栽培ということで、庭でもベランダでもどこでも栽培できるように、とにかく省スペースに栽培できることを意識してみました。
プランターでトマト栽培をされる際はぜひ参考にされてみてください。
トマトは根を深く張る野菜。
地植えのときもそうなのですが、元肥(最初に撒く肥料)を深めに置くようにして、根が深く張るよう誘導するのがトマトを育てるポイントとなります。
ですからトマトを育てる際にはなるべく深めの鉢やプランターを使用するようにしましょう。
反面、広さ(横の面積)はそれほど大きくなくても問題ありません。
次に使用する土についてです。
プランターでも地植えでも生育に大きな影響を与えるのはやはり土です。
プランターにただ土を満たせばよいという考えはなるべく避けて、たとえプランターでも小さな畑とイメージすることが家庭菜園を成功させるポイントとなります。
上記でも触れましたように、トマトは根を深く張った方が良い野菜なので、根を深い位置に誘導するためには深い位置に肥料があることが大切です。
ですから、最初から肥料分が含まれているような野菜用の土を全体に使用してしまうと、根を深く誘導することができません。
プランターに土を入れる際は少し工夫をして、最初の1/3(底にあたる部分)に土と元肥を入れるようにしましょう。
化成肥料・油粕・リン酸肥料・マグネシウムなどを混ぜた土。
ここは、肥料の含まれた野菜用の土単体でも代用可能です。
そしてその上には、あまり肥料分の無い土を被せていきます。
通常の土と牛糞などの堆肥が混ざった土が理想です。
なければ肥料の入っていない黒土8、野菜用の土2の割合程度でブレンドした土でも良いでしょう。
これで地植えの時と同じような環境(小さな畑)がプランターにも再現できたわけです。
土の準備ができたら苗を植えていきます。
買ってきたトマトの苗を、普通に土と垂直にして植える方法でも構わないのですが、今回は収穫量を増やす大玉トマトの植え方でも紹介した植え方を、プランターでも再現してみたいと思います。
この植え方は発根する根の量を増やし、トマト本来の生命力を目覚めさせトマトが元気に育つ植え方となるのですが、プランターでこの方法を行う際にはもう1つメリットがありまして、それはトマトの丈を低く抑えることができるということです。
最初にトマトの実が付く場所は本来であれば土から40cm~50cmのあたりとなりますが、この方法だと20cm程度で第一花房が付きますから、プランターで省スペースに育てることができるのです。
それではトマトの植え方です。
まずは苗に付いてる側枝を全て切り落とし、先端の成長点だけが残るようにして下さい。
そして写真のように、苗を横にして植え付けを行います。
先端に残した葉が表面に出るように、土を被せます。
ちょっと変わった方法ですが、これで植え付けは完了。
これでもトマトはまっすぐ上に成長し、時間が経つと切り取った側枝の部分から根が発生します。
つまり根の量が多くなることで、トマトは元気に育つということになります。
植え付けを終えたら、たっぷりと水やりを行っておきましょう。
苗の植え付けが完了したら、次は「あんどん」(リング支柱)を立てます。
あんどん(リング支柱)とは朝顔などに使われる道具で、ツル植物をくるくる回して育てる円形の支柱です。
今回はこのあんどんをトマトにも使用していきます。
こんな感じで、プランターの縁に支柱を固定します。
トマトの茎をあんどんに沿うように成長させていくことで、さらに省スペースな家庭菜園が可能となるのですが、その様子は次回の記事でご紹介したいと思います。
そしてあんどんを使うメリットがもう1つ。
このあんどんがトンネルの役割になり防虫ネットを巻くことができるので、そのまま害虫対策を行うことができること。
写真のように防虫ネットを洗濯バサミで留めてあげれば、トマトの成長を妨げることなく簡単にネットを巻きつけることができます。
プランターでは防虫対策をしない方も多いようですが、プランター栽培でも害虫は当然のように寄ってきます。
害虫対策には防虫ネットで野菜と害虫を物理的に遮断してしまうのが一番効果が高いので、特に株が若いうちは必ず対策するようにしましょう。
いかがでしたでしょうか?
プランターを使ったトマトの植え方から、プランターの害虫対策まで、参考になりましたでしょうか?
次回はプランターや鉢に植えた大玉トマトの成長の様子をご紹介していきたいと思います。