新築の庭で家庭菜園ブログ
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収穫量を増やす大玉トマトの植え方

カテゴリー:大玉トマトの育て方 投稿日時:05月16日 

今回は家庭菜園でも主役級の「大玉トマトの植え方」についてご紹介します。
それも普通の植え方ではなくて、収穫量を増やし、病気にもなりにくいとされるおすすめの植え方です。
これは自然栽培で有名な木村さんが教えるトマトの植え方なのですが、なんと普通の植え方をしたときよりも3倍~5倍根を張るという画期的な方法となります。

そもそも自然栽培ってなに?と疑問に思った方は、後ほどこちらの【自然栽培】家庭菜園で無農薬・無肥料を実現するための土作りも読んでみてください。
無農薬栽培を目指す家庭菜園において、とても参考になると思います。

トマトの生命力を引き出す植え方

トマトは「わき芽かき」で取った茎を再度土に植えても育てられる、ということは良く知られています。
株数を増やしたい時や、畑の空きスペースなんかで行われる方も多いのではないでしょうか?

今回ご紹介するトマトの植え方は、言わば「この逆!」。
植え付け時に側枝を切り落としてしまう、なんとも大胆でユニークな方法となります。
その効果や説明は後ほどご紹介するとして、さっそく収穫量を増やすトマトの植え方からご紹介していきたいと思います。


まずは土作りからしておきましょう。
冬の間に堆肥や腐葉土などをすきこんだ土のpHを測定します。
トマトは中性~弱酸性が良いでしょう。
詳しいpHの計り方はこちらの土のpHの測り方を参考にして下さい。

植え付け予定場所のpH調整が済んだら、土を30cm~50cmhほど深く掘り、化成肥料とリン酸であるバッドグアノを元肥として撒きます。
大玉トマトの土作り
土を戻したら、2週間ほど寝かせマルチングをしておきましょう。

リン酸肥料 バットグアノ 1kg野菜を甘くする定番肥料バッドグアノ。

それではいよいよ苗の準備に入ります。
こちらはごく普通のトマトの苗。
麗果の苗
1番花が咲く前の状態ですね。

今回のトマトの植え方では、この苗をそのまま使用するのではなく、上記でもご紹介したようにトマトの苗の側枝を摘んでしまうことから始めていきます。
トマトの側枝を摘む
こんなことしてトマトの苗は大丈夫なのかと心配になると思いますが、大丈夫です(笑)。

一番上の成長点だけ残して、こんな感じに仕上がりました。
側枝を落としたトマト苗
すっかりヒョロヒョロですね^^;。
でも大丈夫!安心して植え付け作業を続けていきましょう。

続いて苗を土に植えていきますが、今回の「収穫量を増やすトマトの植え方」において一番大切なのがここから。
普通はトマトに限らずどんな植物でも苗を垂直に植えるのが普通ですよね。
今回のやり方では、なんと、苗を寝かせるように植え付けを行います!
トマトを横向きに植える
この様な感じで横向きに…。

そして根と茎の部分に土を被せていきます。
茎ごと土に被せる

最後に残った葉の部分に土がついたり、葉を食べられたりしないように石をかまして、浮き上がるように工夫しておきます。
石を枕にする
石が無かったら、何か調度良いもので代用してください。

これで収穫量を増やすトマトの植え方は完了。
収穫量を増やすトマトの植え方

害虫の発生に備えて、防虫ネットをしておくと尚良いでしょう。

トマトの側枝を取ると収穫量が増える理由

ここからは、ご紹介した植え方をすることによって、なぜトマトの収穫量が増えたり病気になりにくかったりするのか、そのあたりをご説明していきたいと思います。

トマトは南米ペルーのアンデス高地が原産ということを知っていますか?
アンデス高地というと日差しは強く乾燥していて、昼夜の寒暖差が大きいという過酷な気候となります。
そんな過酷な環境でも育つ力をもち、種を繁栄させてきたのが本来のトマト。
種がもつ生命力の強さは群を抜いています。
(ただ日本で購入できる品種改良されたトマトがアンデス高地で育つのかと言われればまた違う話ですが。)

この強い生命力は、アンデスのような過酷な環境によって引き出される訳ですが、高温多湿で厳しいとは言えない日本の環境では、トマトはぬくぬくと育ってしまいます。
そこで本来持つ強い生命力を引き出すために、意図的なトリガーが必要になる訳です。
それが側枝を切り取るということ。
これでダメージを受けたトマトの苗は「生きのびよう・子孫を残そう」という生命力のスイッチが入り、力強く育つということになるのです。

側枝を取ってしまう効果はこれだけにとどまりません。
健康に育つため必要となる、土中の根を増やすことも可能となります。

冒頭で、わき芽かきをした茎を土に植えてもトマトはまた育つ、と紹介しましたが、トマトはわき芽を取られた本体側からも根が発生します。
もともと茎だった部分に土を被せておくと…
トマトの茎から根が発生
約2~3週間でこのように新たな根が発生します。

これが収穫終盤の8月の終わりごろには…
発根したトマト
これほどまでに根を伸ばすようになるのです。

つまり根の発生する場所が複数となることで、当然1株当たりの根の量が多くなりますから、株が元気に育ち、病気にかかる確率も減り、トマトの収穫量を増やしても疲れない丈夫な体となるのです。


収穫量を増やす植え方をしたトマトの成長の様子

最後に「こんな植え方をして本当に育つのか?」という疑問にお答えするため、成長の様子をご紹介していきたいと思います。

今回使用した種は大玉トマトの麗果

大きくて甘い、私イチオシの品種です。

まずこちらの写真が、植え付け翌日の麗果となります。
植え付け翌日の大玉トマト
すでにトマトは葉で太陽を浴びようと、起き上がろうとしていますね。

植え付けから3日後。
垂直になるトマト
株が垂直になったので、枕にしていた石を外しました。

植え付けから約1週間後。
植え付け1週間後のトマト
葉も大きく、丈も伸びてきました。

植え付けから10日後。
植え付け10日後のトマト
早くもトンネルに手が届きそうです。
本来なら丈は40cm~50cmになっているところですが、この時期まで防虫ネットを張っておけるのも、この植え方の利点と言えます。

そして植え付けから2週間が経過した5月の初旬。
大玉トマトの蕾
大玉トマトの蕾を確認しました。

この時期から側枝を落とした場所からも発根するようになり、大玉トマトの成長は一気に加速していきます。

さて、この植え方で大玉トマトはどれくらい収穫できたのでしょうか?
結果はこちらのトマトの植え方で収穫量が増える?結果発表でご紹介しています。

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