ピーマンは、どちらかと言えば簡単に育てられる夏野菜に分類されます。
しかし家庭菜園でピーマンを育てていると「なかなか実が付かない」や「花が落ちてしまう」などの声をよく耳にします。
ということで今回は、ピーマンの実が付かないときの原因や対処方法をご紹介したいと思います。
ピーマンは、蕾→開花→受粉→着果という流れで成長しますので、夏野菜の代表でもあるトマトと同じ流れになります。
特に受粉を助けてあげなくても、自分で実をつけることが可能です。
ではなぜピーマンの実がつかないことがあるのでしょうか?
1番の原因として考えられるのは、梅雨などに起きる「日照不足」です。
ピーマンはトマトなどに比べるとやや日照不足に弱いところがあり、長雨となると簡単に花を落としてしまします。
このように、少し育ったように見えても落果が発生します。
また雨が続くと花粉が流れてしまい、受粉が上手くいかないということもあります。
どうしても早い時期から収穫が必要であれば、簡易的なハウスを用意して雨を防がなくてはいけません。
家庭菜園でパイプを立てるなら、国華園さんが販売しているパイプ支柱が良いかと思います。
株は元気で葉もしっかりしているようであれば、日照が回復さえすれば実も大きくなっていくことがほとんどです。
収量が減ったとしてもあまり心配せずに、梅雨明けを待つのも1つの方法です。
比較的病気などにも強いピーマンですが、梅雨の間は過湿にならないように葉の間隔をあけておきましょう。
主枝を支柱に誘引して、余計なわき芽は取り除いていきます。
この芽かき作業は、美味しいピーマンを育てるためにも欠かせない作業のひとつです。
「芽かき」とは、節(主茎と葉の間)から伸びる芽を切り落とす作業です。
このように茎から生える葉の根元から伸びてきます。
このわき芽を摘むことで、養分が実に集中し美味しいピーマンになります。
トマト同様に結構な頻度で出てきますので、日々の観察を怠らないようにしましょう。
また、茎同士が重なってしまいそうな場所も、片方の茎を切って剪定してしまった方が、風通しがよくなるので良いと思います。
茎を切る際はなるべく専用のハサミを使うようにしましょう。
ハサミなど硬い茎を切ると、茎を挟んで千切ってしまうことやハサミ自体が壊れてしまうこともあるので、切り口の鋭い剪定ばさみがあったほうが良いと思います。
こちらが普通のハサミで切ったピーマンの茎。
切ったというよりも、引き裂いたようになっていますね。
そしてこちらが剪定ばさみを使用した切り口。
全然違いますよね。
株へのダメージが残りにくくなりますので、硬いピーマンの茎は剪定ばさみを使用しましょう。
逆に収穫量を重視したい場合は、あえてわき芽を少し残すという方法もあります。
このように1つの茎からいくつも実をつけさせることもできます。
この場合は、芽かきをした時よりも、やや実の小さいピーマンになります。
品質と収穫量、どちらを優先させるかは目的に合わせて決めると良いでしょう。