皆さん「軟白ねぎ」ってご存知でしょうか?
日本テレビで放送されている鉄腕ダッシュという番組で紹介され有名になったネギなんですが、普通のネギと何が違うのかと言うと、土寄せをしないでネギの白い部分を作りだす「軟白栽培」という方法で栽培された特別なネギなんです。
とっても軟らかくて美味しいらしいのですが、流通量はさほど多くないらしく、私自身も見たことも食べたこともありません。
そこで今回は、なんとか自分で軟白ねぎを収穫することができないかと思い、軟白栽培にトライしてみることにしました。
まずは軟白ねぎ栽培のメリットとデメリットを確認しておきましょう。
ネギ栽培で一番苦労する作業と言えば土寄せの作業ですよね。
土寄せが甘いとネギの白い部分が少なくなるし、土寄せをし過ぎると成長点が埋まって成長しない。
また土が硬すぎても、細いネギになってしまうという難しさがあります。
それを軟白栽培にすると、この面倒で難しい土寄せの必要が無くなります。
そして土による圧力が無くなる分、軟らかいネギが収穫できることがなによりの楽しみとなります。
デメリットとしては、遮光シートなどの準備が必要なことと、上手く遮光させられるかどうか。
さらに土寄せをしない分ネギが倒れやすいので、風や衝撃に注意する必要があり、特にネギが大きくバランスが悪くなる収穫期近くは注意しながら栽培する必要があります。
まずは必ず必要となる「遮光シート」を用意しましょう。
除草シートのようなメッシュタイプや光が漏れてしまうものはNGです。
私が使用したのは、こちらのブラックシート。
ブラックシート 1.8mx2.7m
ブルーシートの黒色バージョンで、厚さもしっかりしています。
そしてこのシートをくくりつける支柱も必要になります。
長くて太いものなら、園芸用の支柱でも、角材などを使用しても良いでしょう。
ここからは軟白ねぎの育て方をご紹介します。
最初は通常のネギ栽培と同じように、溝を掘って苗を植え付けます。
まっすぐ一列に植え付けるのがポイント。
種からネギの苗を作る方法はこちらのネギの育て方(苗作り)でご紹介しています。
しっかりと苗が根付いた頃、成長した時に倒れにくくするため、家庭菜園では根元だけ土寄せをしておくことをお勧めします。
次に、ネギを栽培している両サイドに支柱を立てます。
ここに遮光シートを張っていくので、しっかりと土に埋め込んでおきましょう。
次は遮光シートの準備。
ブラックシートはそのままでは大きすぎるので、高さは収穫時のネギの高さである40~50cm、幅は栽培している畝の長さ×2にカットします。
カットができたら、遮光シートの下の部分を左右の支柱に麻紐などでくくりつけます。
穴が開いていないシートの場合は穴を開けて紐を通しましょう。
これをネギの畝を覆うようにグルっと一周させて、始点と終点をしっかりと結んで連結させます。
するとネギはこんな形で覆われることになります。
これで上を閉じてしまえば、光が入ることはありません。
ただ今はまだ若い苗なので、当然光がないと成長できませんから、苗を折らない様に気を付けて遮光シートを下に下ろしておきます。
すると、こんな感じで葉が顔を出します。
この状態で成長を待ちましょう。
軟白ねぎは、このシートの高さを成長に合わせて調整してあげながら栽培していくことになります。
いかがでしたでしょうか?今回は、軟白ねぎを栽培するまでの準備をご紹介しました。
ただ軟白栽培はプロのネギ農家さんが行う栽培方法であって、家庭菜園での栽培方法は情報が乏しく、ご紹介した方法は独自の栽培方法となります。
こうした方が良かった、これは失敗した、という情報も次回以降更新していこうと考えておりますので、家庭菜園で軟白ねぎを育ててみたいという方は、ぜひ参考にしてみていただければと思います。
次回は、実際に遮光させる工程をご紹介します。