にんにくの収穫間近である4月中旬。
にんにくはこの時期になると「とう立ち」をして、花を咲かせるために花蕾(からい)をつけます。
花蕾とは蕾のこと。
せっかくの家庭菜園ですからにんにくの球根だけでなく、この蕾も味わってみてはいかがでしょうか?
長ネギなどにも見られるネギ坊主と同じで、にんにくの蕾は食べても美味しいのです。
一般的に根や茎などを収穫する野菜は、蕾ができたり花を咲かせると栄養が分散するので早々に取ってしまうのが基本です。
にんにくも同じで、花蕾を残していると球根が大きくなりにくくなります。
しかしせっかくの家庭菜園。
にんにくの蕾はあまりスーパーなどには流通せず、食べられる機会も少ないので、少しの間そのまま育ててみることをおすすめします。
とは言っても、にんにくの蕾とはどんなものなのでしょうか?
まずは、にんにくの花蕾についてご紹介していきましょう。
4月14日のにんにくの様子です。
緑色で葉とは違うものが、真ん中にひょろっと伸びているものが見えるでしょうか。
これがにんにくの花をつける茎の部分となります。
皆さんも食べることが多いと思いますが、「にんにくの芽」や「茎にんにく」と呼ばれるものは、実はこの茎の部分のことを言うんです。
10日ほど経過すると、
見えました!
白く膨らんでいる部分、これがにんにくの花蕾です。
中を割ってみると…
花の原型となる花粉が作られる場所(雄しべや雌しべ)が見えます。
これをこのまま放置して成長させると、いずれ花が咲くことになります。
下の写真をご覧ください。
先ほどもご紹介した真ん中の膨らんでいる白い箇所が、あまり流通しない「花蕾」となりまして、この蕾の下の部分が「にんにくの芽」となります。
ですから、収穫の際は蕾の真下で切り取るのではなく、茎の下の方で切ってにんにくの芽も一緒に収穫してしまいましょう。
こんな感じ。
左が側がにんにくの芽になります。
まずは定番のにんにくの芽を使った炒め物から。
他の野菜と混ぜて炒めてしまっても良いのですが、今回は採れたての食感を味わうため単体で炒めてみました。
ごま油で炒めて、塩コショウをやや強めに。
簡単レシピです。
その味は、スーパーで売っているにんにくの芽とは違い、さわやかなにんにくの風味とちょうど良い食感。
しっかりとした食感でありながらも固くはなく、みずみずしさがあります。
そしてにんにくの風味もしっかりと感じられました。
続いてにんにくの蕾を調理。
こちらも定番の天ぷらで食べたいと思います。
天ぷらを揚げるコツは、食材と天粉をよく冷やしておくこと。
こうすることでカリサクの天ぷらになります。
そのお味はというと…
意外とにんにくっぽさが少なくて、クセのない優しい味。
塩をつけて食べるのが美味!
いつまでも食べていたくなる、後を引く美味しさでした。
にんにくは球根だけでなく、茎、そして蕾まで食べられる野菜。
特に蕾は1株に1つしか採れないので、それを味わえるのは家庭菜園ならではのことです。
皆さんもにんにく栽培をした際には、ぜひ花蕾も味わってみてください。
次回はにんにくの収穫時期と乾燥方法についてご紹介します。