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きゅうりの土作りと苗の植え方

カテゴリー:きゅうりの育て方 投稿日時:04月16日 

今回はきゅうりの苗の植え方と土作りについてご紹介したいと思います。
種から苗を作った方、ホームセンターできゅうりの苗を買ってきた方、どちらでも参考にしていただけると思います。
また、うどんこ病になりにくいという面白い植え方もご紹介したいと思います。

きゅうりの土作り

まず苗を植える前のきゅうりの土作りから行っていきましょう。
きゅうりは比較的浅い位置で根が広がり、また酸素を多く欲しがる野菜です。
ですから冬の間にしっかり耕した土でも、植え付け1週間前にもう一度よく耕して空気を補給しておく必要があります。
十分に土を耕す
フカフカの土になったら、次は土の酸度を計っておきましょう。
酸度計測はどんな野菜を育てる前にも必ず行います。
ここを怠ると、家庭菜園失敗しますので(汗)。

今回も土の酸度計測にはこちらのを使用しました。

植え付け場所の土を溶かした水を専用容器に入れ、
上澄みだけをすくってphを測定する
試験液を垂らし、色の変化でpHを確認できます。
pH試験液を垂らす
アナログな方法ですが、これが一番早くて精度も高いんですよね。

さて、きゅうりの適正pHは、弱酸性~中性
元肥や追肥などで肥料を与えると土は酸性に傾きますから、中性あたりでスタートするのが良いと思います。

酸度を計測してみた結果(写真だと分かりにくいですが)しっかりと中性になっていました。
土の酸度計測
もし酸性が強ければ消石灰や苦土石灰、アルカリ性ならピートモスを使って酸度調整を行いましょう。

酸度測定および酸度調整が済んだら、元肥を投入していきます。
冒頭でも述べたようにキュウリは浅く根を張りやすいので、少し深い位置に元肥を入れてあげることで、根が深く張るように誘導することができます。

深さ20cm~30cmの穴を掘り、化成肥料とリン(バッドグアノ)をばら撒きます。
元肥を入れる

バッドグアノとはゆっくりと土に溶けだすリン酸肥料。
長く効果を発揮し、元肥として最適なリン酸肥料といえます。
ただし根からの吸収効率が悪いため、追肥(後から与える肥料)には不向きな肥料です。
しっかりと土作りの段階で混ぜ込んでおきましょう。

リン酸肥料 バットグアノ 1kg野菜を甘くする定番肥料バッドグアノ。

元肥を撒き、土を戻したら、次はマルチシートを敷きます。
マルチシートは地温を上げたり雑草を生えにくくしたりという目的で使用するのが一般的ですが、きゅうりの場合は、土中の酸素を切らさない為に「土をフカフカに保つ」という目的でマルチングが必要です。
フカフカな土を保つマルチング
土は雨や水やりで水を吸収すると、酸素のあった空間が水で満たされ、水が乾いていく(ひいていく)工程で土が動き、土全体が締まっていきます。
つまり水を吸うと土の中で空気の層が少なくなり、徐々に土が固くなっていくということです。
この現象をなるべく起きないようにするのが今回のマルチシートの役割で、畝全体が締まって固くなっていくのを抑制することができるのです。

マルチシートを敷いたら、株間を40cm~50cmで苗を入れるための穴を開けていきましょう。
マルチに穴を開ける

うどんこ病になりにくいキュウリの植え方

土の準備ができたら、ここからはキュウリの苗の植え方をご紹介していきます。
今回はちょっと変わった、「うどんこ病になりにくい」というきゅうりの植え方を紹介します。

まずは前回のイボが少ないキュウリ「フリーダム」の育て方で紹介した苗の状態から、定植にいたるまでの「フリーダム」の成長をご紹介したいと思います。
こちらが前回の記事でご紹介した最後の様子です。
本葉が表れたきゅうり
1枚目の本葉が見えていますね。

それから10日が経過すると。
大きくなるきゅうりの本葉
1枚目の本葉はすっかり大きくなって、2枚目の本葉も出てきています。

さらに5日後。
きゅうりの苗
2枚目の本葉が途中から分岐をして、3枚目となる本葉が出てきました。
順調に成長しているようなので、4月に入り気候が安定してきたところで屋外での栽培に切り替えていきたいと思います。

屋外に出したタイミングで液肥のHB-101を使用すると、その後の生育が劇的に良くなります。
きゅうりにiHB-101
このブログでも何度か紹介していますが、HB-101とは自然由来の活力液で、栄養素を凝縮した一般的な液肥と違い「土や微生物を元気にすること」で結果的に植物も良く育つという安心安全な液体肥料です。
その効果はこちらのHB-101の効果を実験してみた。でもご紹介していますので、良かったらご覧になってみてください。


それではいよいよ、きゅうりの苗の植え方をご紹介していきましょう。
とは言っても難しいことはなになく、マルチの穴に沿って土を取り除き苗を植えるだけなのですが、1つだけポイントが。

下の写真のように、ポットから抜いた土が2~3cm顔を出すように植え付けましょう。
うどん粉病になりにくいきゅうりの植え方
こんな感じです。
たったこれだけなのですが、この植え方をするとうどんこ病になりにくくなるそうです。
(土が崩れないように、しっかりと吸水させてからポットから抜きとりましょう)
これは【自然栽培】家庭菜園で無農薬・無肥料を実現するための土作りの記事でもご紹介した、奇跡のりんごの木村さんが紹介するきゅうりの植え方で、各地の耕作地でプロ農家さん相手に指導されている植え方となります。


化学的に「どうして」という説明がされていないのが残念なのですが、おそらく『元気に育つ=病気になりにくい』という発想で、きゅうりが酸素を多く必要とするということと関係性があるのではないかと個人的に考えています。
簡単なことなので、ぜひ皆さまも試してみていただければと思います。

そして最後に、定植後暖かくなるこれからの時期に向けて、必ずトンネルを作って防虫ネットをしておきましょう。
定植後の防虫ネット
もちろん株が大きくなってきたら外さなくてはいけない訳ですが、株が若いうちにダメージを受けると、その後の成長や収穫にも影響がでてしまいます。
そうならないよう定植後のこの時期は、少し手間でも大切に育てることが失敗のリスクを減らすポイントとなります。

そして定植後たっぷりの水(HB-101)をあげますが、その後は水やりを控えてください。
下の写真のように、2日後あたりで多少萎れても水やりは我慢です。
定植後萎れるキュウリ
ここで水を与えてしまうと、きゅうりは「水は浅い位置にあるんだ」と勘違いして根を伸ばしにくくなります。
きゅうりは水を探して地中深くまで根を伸ばすことで、株全体が健康で元気に育ちます。
水やりを我慢して1週間後くらいの時にしっかりと葉や茎が成長していれば、土中で根を伸ばした証拠。
その後は土が乾くようなら水やりを行っていきましょう。

次回はきゅうりのわき芽かきと追肥のタイミングをご紹介したいと思います。

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