人参は種まきから50日~約2ヶ月が経ったところで間引き作業を行います。
これまでご紹介してきたように発芽から最初の成長期にかけては競い合わせるように育て、しっかり根付いたところで間引きをすると、栄養が集中してしっかりとした人参に育ちます。
逆に間引きを怠ったり、多く収穫したいからといって株間が狭くなると、栄養が分散して小さい人参になってしまうので注意してください。
葉と茎が20cm程に伸びて、株全体がしっかりとしてきたら間引きをするタイミングです。
人参の葉が多くなってきたころですね。
間引く間隔は、10cm~15cm。
しっかりとメジャーで測りながら間引きをすると、その後上手くいきます。
(人参の品種によっては(サイズが大きくなるものは)、もっと広くしないといけない場合もあります。)
間引きは、見た目に元気な株を残して弱弱しい株を間引いていきますが、重要なのはしっかり間隔をとることとなりますので、どんなに元気な株であっても隣の株と間隔が狭いようなら、抜く・もしくは周りを抜く、どちらかをするようにしてください。
ただせっかく元気に育ったものを無駄にしたくないと思う方は、若い人参の葉は天ぷらにすると爽やかな香りが楽しめますので、試してみてはいかがでしょうか。
間引きを行ったら、軽く畝全体に化成肥料を撒きます。
その後、成長して人参の肩が露出しないように土寄せをします。
人参の肩が日の光を浴びてしまうと緑色に変色してしまいますので、しっかりと土寄せをしておきましょう。
もし間引きを怠ったり、株間が狭いまま人参を栽培したらどうなるのでしょうか?
今年の人参栽培で、わざと間引きせずにそのままにしてみた物があります。
このようにな感じで、間引きを行わずに隣り合わせで育ててみました。
収穫してみるとどうなっているでしょうか?
それがこちらです。
両方の人参が養分を奪い合った結果、左の人参がやや強かったのでしょう、片方だけが大きくなり片方は小さいままとなりました。
左の大きくなった方も、それでもいびつな形になり、やや細く感じられます。
収穫時の葉の違いも見てみましょう。
明らかに右の人参の葉が少なくなっていますよね。
養分を奪い合った結果です。
このように間引きしないで欲張ってもいいことがありませんので、人参の間引きはしっかりと行い「間隔を広げること」が人参栽培の秘訣となります。
次は人参が大きくならない・育たないときの対処方法をご紹介します。