今回は家庭菜園でも育てやすく、冬場にとっても重宝する「大根」の育て方をご紹介したいと思います。
採れたての大根はとてもみずみずしく、スーパーの大根とは天と地ほどの差があります。
収穫できる期間が長いので家庭でも消費しやすく育て方も簡単ですから、家庭菜園初心者の方もぜひ挑戦してみてください!
種から大根を育てていて、なかなか発芽しないと言う方も、こちらの育て方をご覧ください。
今回育てる大根は、秋まきに適した「冬しぐれ」という品種を使用します。
この冬しぐれは、甘くて生食にも煮物にも最適なのですが、一番の売りは、なんといっても作りやすさ。
失敗する可能性がほとんどないので、家庭菜園初心者の方にピッタリの大根と言える品種です。
大根栽培の全体スケジュールとしては、8月下旬に種まきを行い、順調に育てば11月から収穫をはじめることができます。
1度にすべて収穫しなくても必要なだけ大根を収穫しながら、年末にかけてゆっくり消化していくことが可能です。
それでは大根の土づくりからご紹介していきましょう。
大根を太くまっすぐ育てるコツは、土の状態が大変重要になります。
根が太く大きくなるためには「土がフカフカ」で柔らかいこと、根が曲がったり二股にならないためには「石」などの塊がないこと。
この2点さえ気を付ければ、しっかりとした太い大根を育てることができます。
ただ、これは種まきをする前の「土づくり段階」でしかできないことですので、土づくりの方法をしっかりと実践してみてください。
まずは土を十分深くまで、しっかりと耕します。
石を見つけたらその都度取り除き、土の塊を見つけたら崩していきます。
ここが成功のカギですから、しっかりと時間をかけて行ってください。
十分に土を耕せたら、必ず土の酸度を計測します。
大根はpH6前後が最適な酸度。
土壌酸度の測り方は、こちらの土のpH(土壌酸度)の測り方と調整方法で詳しくご紹介しています。
一般的に、夏野菜を育てた後の土は化成肥料や酸性雨によって酸性に傾きがちなので、軽く苦土石灰を撒き、元肥として化成肥料を混ぜ込み、深く耕すと良いでしょう。
大根は多くの元肥を必要としませんので、冬の間に堆肥をすき込んでいれば、新たに堆肥を投入する必要はありません。
この状態で1週間ほど寝かせます。
もし土が粘土質などで硬い場合は、こちらの庭土を使った家庭菜園の土作りと土壌改良を参考に、土壌改良をしてから作物を育てるようにしましょう。
1週間以上寝かせて種まきのタイミングとなったら、雨などで締まった土を再度耕して空気を送り、10cmの高さで畝を作ってマルチングをします。
今回の「冬しぐれ」は株間が狭くても問題なく育つ品種なのですが、家庭菜園という限られたスペースで効率的に育てるには、マルチへの穴あけにも一工夫。
それは穴を互い違いにすることです。
こうすることで、大根から横に伸びる「ひげ根(側根)」が養分を奪い合うことがなく、均等に育てることができます。
マルチの穴あけには、穴あけ器が便利です。
苗を植える際の穴あけなどにも応用できるので、家庭菜園で1つあるととても重宝します。
まずは種の準備をしましょう。
使用する種がコーティング種子の場合、1時間~半日程度水につけて割れやすくしておくと良いです。
大根の発芽率は悪くはありませんので、そのまま植えても問題はありません。
マルチの穴1つにつき、大根の種は3~4粒となります。
10か所に植える場合は、最低でも30粒は用意しておきましょう。
種まきは土に指で溝をつけてから行います。
だいたい第一関節くらいの深さを目安に、マルチ1穴につき3つ穴をあけます。
種を撒いたら、優しく土をかぶせ手の平で抑えます。
その後たっぷりと水やりをして、発芽まで乾燥しないように管理しましょう。
ここからは種まき後、発芽までの様子をご紹介します。
種まきをして2日後。
早くも大根の種が発芽しました。
3ヶ所全てから芽が出て、発芽率は100%!
さらに、種まきから5日後の様子。
しっかりと双葉が出てきて、大根の成長の速さを感じさせます。
こういった育てやすさが、大根の魅力でもあります。
このように大根は難易度が低く育てやすいのですが、まだ気温の高い時期には、しっかりとした害虫対策が必要です。
ネットや寒冷紗を使って防虫しましょう。
防虫ネットを使った防虫ハウスの作り方は、こちらの防虫ネットを使った簡易ハウスで害虫予防の記事をご覧下さい。
次回は、大根の間引きと追肥の作業をご紹介します。