こちらでは秋に植えるブロッコリーの育て方をご紹介します。
ブロッコリーは冬と春の2回収穫ができますが、旬は11月~1月頃。
寒さに強く暑さに弱い野菜です。
今回ご紹介する秋に植え冬に収穫するブロッコリーは、春に収穫するブロッコリーよりも手間がかからず、収穫後に保存が効くのが特徴となります。
家庭菜園初心者でも育てやすい野菜ですので、ぜひブロッコリー栽培にチャレンジしてみてください。
ブロッコリーの苗は9月から10月頃にホームセンターなどで出回るようになりますが、種から育てても難しくはありませんし、苗を買うより経済的になりますので種からの栽培をおすすめします。
ただブロッコリーには秋まき用と冬まき用の種がありますので、栽培時期や収穫時期に注意して選ぶようにしましょう。
今回私が選んだブロッコリーは、グランドームという品種です。
一般的な温暖地では、8月~9月までに種まきを行い育苗、10月に定植をして12月に収穫というスケジュールになります。
家庭菜園では、ちょうど夏野菜を撤収した後にブロッコリーを定植できるので、効率的な栽培が可能です。
秋植えブロッコリーの種まきは8月中旬~下旬に行います。
まずは種を一晩水に浸けておきましょう。
すると翌朝には、殻を破ったブロッコリーの根を見ることができると思います。
まだ気温が高い時期なので、発芽まではあっという間です。
次に土を入れたポットを用意し、発根した種を撒きましょう。
1ポットあたり2粒か3粒、植える深さはだいたい1cmくらいが目安となります。
種をまいたら土を被せて、軽く押さえておきましょう。
たっぷりと水やりを行い、待つこと2日。
ブロッコリーの発芽を確認しました。
さらに2日後には双葉がしっかりと開き、
種まきから5日後には、本葉も確認することができました。
その後は蝶や蛾の産卵に注意しながら、毎日水やりを行っていきましょう。
そして種まきから約20日後の様子がこちら。
本葉も大きくなり、株が重なってきました。
こうなったら間引きのタイミング。
大きい株や健康に育った株を残して、1本立ちにさせましょう。
間引きを行い、株が1本になりました。
間引きを行うと養分が集中しますので、成長が早くなっていきます。
そして種まきから1ヶ月(間引きから10日)もすれば本葉の数は5枚~6枚に増えますので、ここまで大きくなったら畑への植え替え時期となります。
苗を購入する場合も、写真のように本葉が5枚~6枚揃った大きい葉の株を選ぶと良いでしょう。
ちなみに、余ったブロッコリーの種は、しっかり封をして冷蔵庫の野菜室で保存すると、来年も使用することができます。
ここからはブロッコリーの土作りについてご紹介します。
実際にはブロッコリーの育苗を行いながら、土作りも並行して進めていきましょう。
秋植えのブロッコリーを定植するのは、夏野菜の栽培後となります。
まずは固く締まった土を再度耕して、元肥として化成肥料を全面に撒きましょう。
冬に堆肥を十分にすき込んでいれば、堆肥の投入は必要ありません。
ただ夏野菜を栽培した影響で、土のミネラル分が減っている可能性があるので、化成肥料と一緒に粒状石灰も軽く撒いておくとよいと思います。
化成肥料と粒状石灰を撒いたら土に混ぜ込むように耕し、整地して畝を作ります。
ブロッコリーは寒さに強いのでマルチシートは不要です。
このまま1週間以上、土を寝かせておきましょう。
苗の準備ができたら、定植作業に移ります。
まずは畝に深めの穴を掘ります。
ポットが丸々入るくらいの穴。
そして、ポットから土を崩さないように苗を取りだし、そっと畝の穴に差し込みます。
苗を植えて少しくぼみができるくらいが理想です。
定植後、そのくぼみへ水が貯まるように水やりを行い、水を吸収させていきます。
このくぼみを作らないと水が下へ下へと浸透してしまい、定植直後の根が十分な吸水をできなくなってしまいます。
そして定植から5日後のブロッコリーがこちら。
葉も大きくなり、成長に勢いがみられます。
このようになれば定植は成功と言えます。
まだ気温が高かったり、蝶々が飛来しているようだったら、防虫ネットをかけて害虫対策を行ってください。
次回は、秋植えブロッコリーの追肥と土寄せをご紹介します。