私たちが普段ネギを食べるのは、ネギの白い部分が一般的です。
この白い部分というのは自然と出来る訳ではなくて、ネギの成長に合わせ土を被せることによって意図的に日に当てないことで白い部分を増やしているんです。
ネギの成長に合わせて土を被せるということは、ネギを中心に土で山を作っていくイメージなのですが、普通に植え付けをしてしまうと、最後の収穫時の高さがとても高くなってしまいます。
そうならないために、ネギの植え付けは通常の位置より下、つまり土を掘ってから植え付けるという珍しい手法をとります。
6月の終わりごろのネギの苗の様子です。
3月に種まきしたネギは、こんなに立派になりました。
この苗を畑にデビューさせるため、土作りを行います。
まず最初に、植え付け位置に水をたっぷりとかけて土を踏み固めます。
こうすることによって溝を掘ったときに、まわりの土が崩れてこないようになります。
約20cmほど掘り返して溝を作っていきます。
このときに掘り返した土は、後日土寄せの際に使用しますので、日光を遮らない方向(北側)に積み上げておきましょう。
この土手にネギの苗を立てかけるイメージで、約10cm間隔で並べていきます。
そうしたら土を被せていき、ネギが倒れないようにしっかりと土で固定します。
そしてこのまま1週間ほど置いておき、根が土になじむのを待ちます。
土が乾いたら水やりをして下さい。
1週間後、すでにネギが太くなってきていますが、まだ作業は残っています。
今度は溝の中に堆肥を入れます。
そしてさらに、堆肥の上に土を被せます。
こうすることによって、土手となっていた空間が空気の入った通気性の良い状態になり、今後土寄せを続けてもネギの根元に酸素がいきわたるようになります。
さらにこの2週間後、植え付けからは3週間後となりますが、化成肥料による追肥と最初の土寄せを行います。
土寄せはネギの白い部分を作るために欠かせない作業ですが、1回目となる最初の土寄せは軽く寄せる程度にします。
土を化成肥料を一緒に混ぜ込むイメージで、軽く土寄せをします。
まだ成長点ギリギリまでは土寄せしません。
最初の土寄せから土を寄せすぎてしまうと、ネギに土の圧がかかり、大きくなるのを妨害してしまうことになります。
この成長段階の土寄せは少しずつ行っていくのが鉄則となります。
次回はネギの天敵無農薬でネキリムシを見つける方法をご紹介します。